秋田旅行レポ①

 今日から軽く旅行に行ってくるので、伊丹空港へとやってきたんだけれど、如何せん余裕を見すぎてしまい、2時間ほど待ちぼうけることになった。以前訪れた時に飲食店が多いなとの印象はあったので、今回はあらかじめ腹を空かせておいた。ワイナリーやイタリアンにも興味をそそられるが、単身で、かつ平日の昼間には似つかわしくないので、なんとなく気分にそぐうとんかつを食べることにした。3F、レストランコーナーの「かつくら」。何だかどこかで見たような気もすると思っていたら、そういえば二年ほど前に京都駅で同じ店に入ったことがある。あの時連れ添っていた友人とは、昨日ギルティギアの対戦で火花を散らしたばかりだ。ミリアの中段が見えずに散々負け越した。話を戻すが、ともかく以前入ったことがある。そのことにピンと来たのは店構えやメニューを見た時ではなく、入るなり出てきた茶を一口飲んでからのことだ。これが驚いたことにめちゃくちゃ不味い。いや、不味いというか、タバコの味しかしない。麦茶の煮出した渋味はどことなくタバコのような味がするとかねてから感じてはいたが、これはもはやタバコそのものだ。タバコ茶だ。以前来店した時はついつい灰皿と茶器をまとめて洗ったのかと訝しんだものだが、立て続けにこの味を出されたとなると、これが正道なのだろう。京。茶の本場。コーヒー、紅茶、リカー類に強く、飲料関係はそれなりに層の厚い自負があったのだが、自国の文化には疎かったようだ。こんな茶があるのか。そんな驚きとともに、いたって普通においしいロースカツを頂いて、今は軽い口直しにと丸福珈琲で涼みながら、このブログを書いている。丸福のアイス珈琲は本当に旨い。全コーヒーチェーンの頂点に君臨している。値段に対して量が若干寂しくはあるが、そもそも胃がコーヒーに対して拒絶反応を示している体なので、これくらいでちょうどいいのかもしれない。本当に、本当においしいのだけれど、どうせこの後も吐き気を催すんだろうなという憂鬱感は拭えない。それでも飲みたかった、丸福のアイス珈琲を。思えば、いつからコーヒーを好きになったんだろうか。切っ掛けは紛れもなく高校一年生の時分、学食にドトールの豆を使ったコーヒー(1杯100円)が登場してからというもの、舌が狂ってしまった。誇張でなく、三年間毎日コーヒーを飲み続けていた。自分のほかにティーンエイジからの支持を獲得できなかった学食コーヒーは、気付けばメニューから消え失せ、カウンターで名指しで頼めば出てくる裏メニューという扱いになっていた。新規のユーザーは見込めず、その黎明期を知る自分と、幾名かの教員の他には頼む人がいなくなっていた。いつしか教員ともささやかながら仲間意識が生まれ、コーヒーというアイコンを得た自分はそれによって学内からの認知を受けた。「あ、コーヒーの子だ」と何度か言われたのを覚えている。それほどのカフェインジャンキーだった自分が、今ではたった1杯のアイス珈琲で胃をダメにし、吐き気を催し、レバミピドの世話になる。こんなことでいいのかと思うが、そういう身体になってしまった以上はどうしようもない。ほら、吐き気がやってきた。早いとこ保安検査を通過して、胃薬を飲もう。そうしよう。


 教員で思い出したが、自分は高校生の頃現代文を得意科目としていて、かつ現代文のみを得意としていて、そういった学生の常として、将来はろくな奴に育たない。自分もこのジンクスから漏れることなく、なんともうだつの上がらない、口だけほんの少し達者なぼんくらへと成長を遂げたのだが、そういう人間の安息の地としてのインターネットにも、先日限界を感じてしまった。自らをコンテンツとして切り売りするマッチポンプトゥルーマン・ショーには、ゴールがない。だからといってその壇上から下りたとて、どこにゴールがあるのかは分からないのだけれど。


 それはそうとして、この頃スイカバーに熱中している。昨日も3本食べてしまったせいで、空港のトイレで腹を下す羽目になる。
 お腹が痛いので、ここでいったん区切ります。

 2泊3日の秋田旅行、それなりに書きたいことができたので、大体3~4記事に分割してアップロードしていくつもりです。