NTR後の心情の変化

 アダルトチルドレンだという自認のもと、自責と他責を行ったり来たりして生きてきたんですが、事ここに至ってそのムーブメントに限界が訪れたように思います。そもそもにおいて自分が、自らの至らないところを人のせいにするのは、そうすることで幾分か心の荷が下り、気持ちが楽になるからにほかならず、一種のライフハックとして行っていたわけなんですが。こういう心の弱さを埋めてくれる彼女をカスのウェイに寝取られた結果、そんなささやかなライフハックさえ行えなくなってしまいました。ほんの少し残っていた自己愛や自尊心のようなものが粉微塵に砕けてしまったことで、誰かのせいにしようにも、カス過ぎる自らの存在が責任転嫁という行為の必要アビリティポイントを供給できず、自責の傾向が強くなりました。

 

 

 このことにより、実家を出る以前は反抗できていた親の言葉に対しても、ただただ涙を流し、謝辞を述べることしかできなくなり、自分みたいな外れくじを引かせてしまってごめんなさいと、繰り返してしまいます。今までこんな言葉を吐かなかった自分に呆気を取られたのか、私はあなたの味方だからね、と気遣ってくれますが、彼らが自分に社会的自己実現を希求して止まない限り、相互理解は一向に訪れません。

 

 親は、どちらも元ヤンです。父は睾丸が半分壊死しており、それゆえかは知りませんが、彼とは別人のパチンカスの種から自分は生まれました。出産直後に蒸発したとかで、顔は知りませんが。

 

 要するに自分は母親の連れ子なんですが、色々あって、小学五年生までは祖母の家で育てられました。このことは自分の人生を決定づけたような出来事の一つで、この空間で大いに甘やかされて育ってしまった自分は、小学五年生に訪れた転機にうまく対応することができませんでした。自分の甘え切り、堕落した姿に痺れを切らした母は、半ば拉致するかのように自分のことを連れて家を出ました。その際に残っている記憶は、祖母との別離による涙ばかりで、当時母とはほとんど口を利いていなかったこともあり、恐怖以外の感情を抱くことができませんでした。母は当時水商売で稼いでおり、日中はほとんど顔を合わせることもなく、たまに顔を見たとしても、それはニコチンをただひたすらに求め、部屋で荒み切っている母の姿でした。正直あの頃は、家に何故か居ついている怖い人、くらいの認識でした。そんな人に攫われるようにして家を出たんですから、気が気じゃありません。

 

 この頃、今の父と対面しました。すでに数年交際している旨、これからはこの人と一緒に暮らしていくことなどを告げられたのち、そこから新生活がスタートしました。

 

 これは今日明かされたことなんですが、この時第二子を作るかどうかの話になりまして、母は自分が傷ついてしまうことを恐れ、控えてくれたそうです。自分はそのことに対して感謝よりも、こんな奴のせいで貧乏くじを引かせてしまってごめんなさい。もう一度作ってくれればよかったのに、と思ってしまいます。現にそれを実行しても難なく生活できる程度の財力が父にはあるので、それをただ一人で怠惰に食い潰している自分が、尚のこと惨めで、申し訳なく、辛いです。

 

 この頃、母はヒステリックでした。物を投げられたことや、服を剥かれて家を追い出されたこと。ある時ふと、思い付いたように通帳類を託され、勘当を言い渡されたこと。色々あり、祖母との別離から間もなかったこともあり、自分が自らに対して「ああ、自分は必要とされていないんだ」と結論付けるのに時間はかかりませんでした。

 

 以前はそれに憤りを覚えていましたが、今ではそんな気力はありません。怒りは悲しみに変質してしまい、これ以上ご迷惑をおかけしないように、どうにか視界に映ってお目汚ししてしまわないようにと、なるべく接触を避けています。

 

 父はきっと、不満でしょう。彼は商売気質で、自らの会社を担っており、快活な若者にこそ接していたいはずです。母に言われるがまま子供を作ることもできず、愛着も湧かない連れ子が延々と自らの財を食い潰していく様は、タチの悪い冗談みたいなものです。

 

 こんな状態だからこそ、自分は女性との関係に逃げ込むようにして(無論その事情を抜きにしても心の底から好きな相手ではありますが、こういった側面が存在することは決して否定できないので、ありのまま記します)命をつないでいるわけですが、今日はそれを親に否定されてしまいました。そのことに反抗もできず、ただおろおろと泣いてしまい、そのまま寝付けずに現在に至ります。

 

 以前はこういう風に文字に起こすと気も和らいだものですが、今となってはそれも感じられません。なぜならモチベーションが反抗心から自責の念へとすりかわったので、文章にしたとて、それは半ば自傷行為みたいなものなのですから。

 

 もう、よく分かりません。夏は煙草も不味いし。

 

 ああ、それと、大学では本当に友達が少なく、先輩と教授陣としか仲良くなれなかったのですが、先日その数少ない友達(学内で累計3人)と被っていた講義にて、グループワークでハブにされました。大学4年目にしてこんなことってあります?

 

 ちゃんちゃん。