鬼滅の刃 最終回を読んで

 売れに売れた。それはもうビビるくらいに。かつて自分が書店員を務めていた頃にはまだそれほど注目されていなかったけれど、そこから連載完結にかけて異様な盛り上がりを見せたこの漫画を、放っておくのはいけないなと思い手に取った。本作を読むにあたって連想されたのは宇野常寛の掲げていた「サヴァイヴ系」の概念だ。巨大な存在に淘汰される、平穏が脅かされる無常観・死生観を念頭に置いたこれらの作品群は、『進撃の巨人』『テラフォーマーズ』『東京喰種』などに代表される、2010年代のポップカルチャーを牽引したような存在ともいえるほどのビッグネームが軒を連ねている。鬼滅の刃をこのフィルターに照らし合わせてみると、第一話で家族が惨殺された上に妹が鬼へと変貌してしまったことや、序盤の選抜試験において幼子が無残にも喰い荒らされている様からも、十分にそのジャンルに該当すると言えるだろう。それから成長を重ね、鬼となった妹や仲間となった同じく木っ端剣士の我妻善逸、嘴平伊之助(それらをまとめてかまぼこ隊と称される)とともに死闘を繰り広げる主人公、竈門炭治郎の成長譚としての物語が展開される。その戦闘・成長の延長線上として味方サイドには九人の柱、敵方には上弦・下弦の鬼(各六体)を置くことでこの物語は成り立っており、メインキャラクターと呼べるのは全体でも二十人ほどと少数からなっている。敵方の頭領である鬼舞辻無惨+上弦の鬼 vs 柱+かまぼこ隊+サポート的な端役2人を終結させての総決戦は、展開の速さに対してキャラクターの掘り下げが間に合っておらず、異様な頻度で過去編が挿入される大変読みにくいものとなっていた。そのように、終盤にかけて妙に急ぎ足に見られた本作は、人気絶頂のうちにその幕を閉じた。何故絶頂期にあってこうも展開を急いだのか疑問は尽きないが、それに輪をかけて鼻につく疑問が先日掲載された最終話付近にて噴出したのでこうして筆を執っている。

 

 上記の前提の通り、鬼滅の刃では無常観・死生観にまつわる場面が多々ある。柱の面々は大抵の場合においてネガティブ、不条理な過去を抱えていて、それをバネに鬼へと立ち向かっていることが多い。鬼舞辻無惨との最終決戦では、柱やかまぼこ隊のような実力を持たないモブキャラが敵の攻撃を阻む肉の壁として活用されるなど、とても軽率に人が死ぬ。巨人、ゴキブリ、喰種のように、鬼が人を凌辱する。そしてそういった逆境を乗り越えることこそにサヴァイヴ系のカタルシスは存在するのだが、鬼滅の刃は最終盤において、この特徴を自ら棄却したように思う。

 

 そう思う根拠が二つある。まず第一に、このツイートで記述されているシーン。

 

 

 全ての戦いに決着がついたあと、生き残った面々でわいのわいのと後日譚を繰り広げるのだが、そこでのワンシーンだ。書いてあることの通り、これまで鬼舞辻無惨を筆頭とする鬼と渡り合ってきた戦友達に唾を吐きかけるような善逸の発言が目立つ。マジで善から逸していてビビる。倫理が吹き飛んでいる。このセリフを受けて、めちゃくちゃに花をばら撒く伊之助もヤバい。中卒DQNの墓参りでも見れない光景だ。そういう社会規範からの逸脱もさることながら、この行為と発言がこれまでの作品の理念そのものを損なっていることにも引っかかりを覚える。お館様なんか、鬼殺隊全員の経歴と名前を記憶していて、それぞれを慮っているという描写までされていたのに、産屋敷亡き後は実力主義のスパルタ集団へと改変されてしまったのだろうか。これまで死を尊んでいた作品で、急に手のひらを返されたことに、とても大きな違和感を覚えた。

 

 第二に、先ほどと論旨は全く同じものになるのだが、この後日譚の後にはpixiv二次創作もびっくりの現代転生学パロ同人(※キャラ崩壊、地雷CP注意!の前書きがありありと浮かぶ)がスタートする。インターネットでも賛否両論呼んでいるこのエンディング、個人的にはナシ寄りのナシだ。まずもって、エピローグを作品世界と地続きの場所で描き切らなかったこと。尊ばれていた死が全ておざなりに扱われ、結局は人気キャラのコスプレ見本市で幕を閉じたこと。従来の文脈を蹂躙した挙句の到達点がこれなのかと思うと、とても白けてしまった。

 

 自分はフィクションにおいて、こういう筋が通らない(ブレが見られる)ことや、作者の存在が透けて見えるような構成(この作品は結局のところ架空世界に過ぎないのだという諦観)がとても苦手だ。前述の『進撃の巨人』においても、21巻の佳境(超大型巨人・鎧の巨人と対峙し、因縁にケリをつける)にて獣の巨人が投擲した岩により、主人公サイドである調査兵団のキャラクターはほとんど戦死するのだが、その際に生き永らえたのが数名のメインキャラクターを置いて他にいないという事実にひどく白けてしまい、自分はそこで読むのを断念してしまった。彼らは作品の都合により生き残るべくして生き残った少数精鋭なのであり、それに際して不要なキャラクターは作者により間引かれたのだ。進撃の巨人はあの時点において、人間が強大な存在へと立ち向かうサヴァイヴ系から、少数の重要人物が世界の命運を左右するセカイ系への転身を果たしたのであり、その「作者都合」にひどく落胆したのを覚えている。

 

 チェーホフの銃という概念がある。これは作劇において不要のファクターは配置してはならない(発砲しない銃ならば登場させてはならない)というフィクションにおけるひとつのルールあるいは目安であり、無論ミステリーにおけるヴァン・ダインの二十則ノックスの十戒のように、必ずしも順守されていなければならないものではないのだが、フィクションの合理性を担保する一種のテクニックとして活用されている。

 

 自分はこの理論に対して少々思うところがあり、やや反感を覚えている。それというのも、このチェーホフの銃を徹底した結果生まれるのは結局、作者都合の透けて見える作品世界の弱体化なのではないかという懸念である。

 

 アニメ『シュタインズ・ゲート』は、その最たるものとして挙げられるだろう。携帯機のメール機能に限定されてはいるものの、過去の自分にメールを送れるものとして、タイムマシン技術を確立させた主人公と、その周辺人物の巻き起こす有名なタイムリープサスペンス作品である本作は、その見事なまでの伏線回収の手腕に、非常に話題となった。2クールあるうちの前半での日常パートが非常に長く、退屈なきらいはあるのだが、後半の息をつかせぬ怒涛の伏線回収はすさまじく、何から何まで意味と必然性が付与されていく様は爽快ですらある。ところがその最中において、主人公が居を構えている物件の階下で営業している家電量販店(?)に、ミスターブラウンというキャラクターがいるのだが、その人物が裏で暗躍する秘密組織の構成員であったという展開がある。それまでミスターブラウンは何気ない日常の一風景として、主人公たちの日常生活に紛れ込んでいたのだが、ここに来て重要な意味が発生するわけだ。自分はその際にひどくしらけたことを、よく覚えている。これは意図としては、敵方の重要人物がこれまでのストーリーの中に潜んでいたという驚き、意外性の獲得を目的として組まれたプロットなのだと思われるが、この時点で既に作中では、渋滞を起こしかねないほどの人物相関が発生しており、事ここに至ってその辺のおっさんに悪役面されても、何だか既存キャラの枠組みに無理に役割を押し付けているようで、意外性の獲得に躍起になっている作り手側の存在が感じられてならない。伏線回収という言葉はそのまま、伏されていた線を回収するという意味だが、ここでアウトソーシングの形を取らずに、無理に既存キャラクターに役割を担わせ続ける過剰積載のきらいが、自分は苦手なのだ。

 

 その線で言えば、こないだ配信されたFGOのメインストーリー第2部5章後半『星間都市山脈オリュンポス』でも同じように感じた部分があった。第2部のラスボスとして描かれている異星の神がとうとう降臨し、ビジュアルが公開されたわけだが、その外見がオルガマリー・アニムスフィアのそれと酷似している、というものだ。このオルガマリーというキャラ、何かにつけてはフォーカスされるのだが、作中ではプロローグの段階で死亡している。序盤のカタルシスを生むために配置された捨て駒のようなキャラクターを、しばしば思い返し傷心に浸るような形で再登場させているが、果たして必要なのだろうか。ソシャゲという水物コンテンツで、最初期に登場した端役にこれほどフォーカスを当て続けるのは如何なものなのだろうか。だとか、なんとか、色々考えた。

 

 鬼滅の刃の話からは大きく逸れたが、つまるところフィクションには一貫性の徹底と、作為性の排除を求めてやまないという話だ。

 

 

 

 

(追伸)読み返してみると、見事にまあボロクソに貶していたので多少弁明すると、童磨と胡蝶しのぶのバトルは個人的な作中のベストバウトで、めちゃくちゃに洒落が利いていてよかったです。戦闘に際して矮躯を軽んじられたしのぶが、体重37キロ分に及ぶ毒を自身諸共喰らわせて童磨を道連れにしたところは、BLEACHの涅マユリ vs ザエルアポロ・グランツを彷彿とさせました。やはり毒使いの戦いは良い……。

ダブル新谷

 コンビニエンスストアでアルバイトをしているんですが、一番くじなんかの売れ残り商品を大幅に割り引いて店頭に陳列することがあります。返品が通らないゴミ同然のプライズを、どうにかこうにか売り捌こうとするわけで、店の片隅なんかにアイドルマスターFGOのストラップがごっちゃり積み上がっているのがそれです。そういうものの中には今を時めくYoutuberのグッズなんかもありまして、そういうのを買っていくのは大抵「こいつYoutubeなんて見るのか?」ってくらいのおばさんだったりします。ファンなら言わずもがな、発売時期に合わせて手に入れていることでしょうから、そのおばさんは行きずりに目にした「よく分からないけれどとにかく大幅に割り引かれている何か」に惹かれているわけであり、端的に言って狂っています。

 もしかすると素直に子供へのプレゼントとして買っているのかもしれませんが、自分はそうは思いません。何故ならそれらのおばさんは例外なく、一目見てどこかヤバい雰囲気のする御仁であり、その風体から連想されるのはおよそ「生活保護」「メダルゲーム」「テレビ脳」辺りのワードです。

 何よりも身なりが汚い。服装もどこかちぐはぐで、布がいくつか折り重なって皮膚を覆えているだけに他ならないような、そんな印象を受けます。爪なんかを見てみると、ネイルに見立てたマッキーのインクがべったりと付着していたりと、ことヤバさに関して、枚挙に暇がありません。

 そんなヤバい人間が大挙して押し寄せる夜勤シフトで日銭を稼ぎながら、学業に勤しみつつ、コロナ禍で求職活動中です。職にありつけるんでしょうか。不安しかありません。社会が俺を拒む。クソが。

 

 唐突に思い出したんですけど、人生で聞いてきた中で一番好きな「クソが」は、『宇宙パトロールルル子』ミドリ役の新谷真弓のそれです。こないだゴールデンウィーク期間限定で、全編90分程度を1本の長編アニメーションへと編集した『宇宙パトロールルル子 初恋BIG版』が無料公開されていたので見てみたんですが、やっぱりあのOPの勢いと〆の「つづくっ!」で喉奥へと流し込むような作りが功を奏していたんだなとつくづく思いました。テレビ放映にあたって、各話で区切るからこそテンポの良さが際立ってましたね。また今度、テレビ放映版を見返したいと思います。新谷真弓といえば、『BNA ビー・エヌ・エー』には出ておらず、一抹の寂しさがあります。あの人の声を聴いていると、ああ、TRIGGER見てるなっていう実感が強まるので。『プロメア』も近日オンデマンド公開されるということで、楽しみですね。波に乗ってますねTRIGGER。プロメアは公開当初観に行ったんですけど、最初の30分で頭使って見たのが失敗でした。バーニッシュをソーシャルマイノリティとした社会学的なものとして考えてしまったので、途中のギアチェンジに戸惑ってしまったのが記憶に残っています。終盤の盛り上がりまでには間に合ったのが幸いでした。ゲッター線を浴びた堺雅人が堪りませんでしたね。恒例の新谷枠としてルチアに注目していたんですが、終盤でリオ君にお株を奪われていたのが悲しかったです。

 

 同じ新谷で思い出しましたが、新谷良子、今頃何してるんですかね。2016年の戯言シリーズOVAで久々に声を聴いたときに調べてみたんですが、今はほとんどアニメに出てなさそうで、舞浜にはちゃんと通えているんだろうかと心配になります。松来未祐新谷良子が大好きな友人が時折寂しそうにぼやくので、自分もいつの間にか同じ癖がついてしまいました。この面子で連想されるのは『ひだまりスケッチ』とそのキャストの面々ですが、ゆの役の阿澄佳奈はなんだかんだでVtuber(なちょこ)に腰を落ち着けていて、時折蒼樹うめ先生を呼びつけていることからも、かつてのひだまりラジオ的な空間は健在であることを示してくれています。ちなみに彼はそのラインナップを掲げていながらもひだまりラジオに関心はなく、さよなら絶望放送派でした。まあ、似たり寄ったりですけどね。かつてSZBHリスナーだった人間は、巡り巡って月ノ美兎の放課後ラジオ辺りに行きついているんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。似てませんかね、空気が。

 というか、なちょこ然り月ノ美兎然り、いずれもVtuber文化に収束する辺り、こうして書き出してみるとインターネットカルチャーは連綿と続いているんだなという実感が湧いてきますね。

 

 と、連想されることから適当に書き出してみましたが、ご覧の通りシャフトとTRIGGERに育まれたオタクなので、自然とこういう感じになりました。声優趣味って言えるほど好きでもないのでそれほど公言はしてないんですが、かつて聴いていたアニラジの山が今のラジオ趣味として結実していることを思うと、悪くない時間だったなと思います。ぶっちゃけ声優のラジオなんて、大半がクソつまんない内容のサンプルボイス配布に過ぎないので、耳の保養以上のものにはならないと思っています。ラジオ過激派です。かといって公共放送の深夜番組を礼賛するつもりもないので、結局自分はそこまでラジオが好きではないんだと思います。書いていて錯乱してきたので、そろそろ終わりにしたいと思います。

小さな幸せの積み重ねとその行間

 前回の記事で逐一、それこそしつこいくらいに注釈を入れているのは、以前読んだ西尾維新の掌編小説『漫画化孵化脳』(漫画BOX AMASIA収録)の手法が面白かったので、それをそのまま拝借した。一文の中にその都度織り交ぜてもよかったのだが、自分はどうにも文章を冗長にさせたがるきらいがあるので、軽妙さ――それこそ、以前書いた沙村広明作品のように――を獲得すべく、分断する形と相成った。

 

 つまりは語らない美徳と、語りたがる愉悦を共生させた結果がこれである。未だに自らの言葉に対しての距離感を測りかねている節があるので、こうでもしないと言葉と向き合えない。言語に振り回されっぱなしのカス人間。自刃します。

 

 以下、前回記事の補足文です。

 

*1 深夜ラジオを聴くにあたって番組は数あれど、このTBSラジオの誇る「ジャンク」と、かのニッポン放送にて名高い「オールナイトニッポン」の二大巨塔は何が何でも外せないラインナップだろう。ただしオールナイトニッポンアーカイブ周りがとにかく不便なクソプラットフォームなので、普段はバックナンバーの充実しているTBSラジオクラウドに世話になっている。佐久間宜行のann0だけは、たまに聴いてます。

*2 そんなTBSラジオ内でやっている、キングオブコントM-1などの名だたる賞レース決勝常連、さらば青春の光がMCを務める深夜番組。元々は夕方の放送枠で、森田のしつこいくらいの茶化しと東ブクロのパッとしない感じがスベりにスベっていて、これまでの「ネタは面白いんだよな……」という貯金がなければ即切っていたと思う。深夜枠に移ってからは中途半端な自粛ムードも控えめになり、存分に低俗な内容になったので、面白くなった。知人の地下芸人から度々聞いてはいるものの、やはり芸人の性事情はお盛んで、話題に事欠かないなと思う。

*3 上の文章マジでキモい。何だこの文体。誰だお前。芸人だろうと何だろうと性欲は世の中に溢れまくってんだよクソが。もっかい彼女寝取られないとわかんねえのかコイツは。こんなドクソ恋愛倫理とはきちんと距離を置いた純愛ラジオ番組「空気階段の踊り場」は、パーソナリティのパーソナルな部分(恋愛、経歴、短所)を赤裸々に晒し上げ続けた結果、異様に聴きごたえのあるドラマに仕上がったとても楽しいラジオです。ボケもツッコミも共に、ラジオでプロポーズする回があります。芸人らしいコンテンツ精神が潔くて気持ちいいです。芸人らしいと言えば、さっき見たダウンタウンなうでゲストに来ていたぐっさんがお笑い論を語る中で、「芸人らしい」って言葉に嫌悪を示していた。後半のゲストで来ていた岡崎体育もいい感じにハネていて、ちょうどこの*3も岡崎体育を聴きながら書いているので、今こそがまさにダウンタウンなう。は?

*4 マジで旨い。元カノが喫茶店好きだったので、何度かこれ目当てに店をめぐってみたところ、見事にハマってしまった。本音ではコーヒーが飲みたいし、高校生の頃は一日欠かさず食堂のコーヒーを飲んでいたものだが、胃が壊滅的に悪くなってしまった(多分ストレスとか自律神経のバグ)上に、知らない生徒から指差しで「コーヒーの人!」と言われるようになってしまったので、もう飲みません。ドトール以外は。そんなこんなで最近凝ってきてるので、またぞろコーヒーミルや自家焙煎に打ち込んでいた頃のように、紅茶も道具一式揃えてみようかなと思ってます。砂時計とか澄ましてていいですね。絶対にひっくり返したの忘れるわ。

*5 実家、錠剤が無限にあるので、その中でも有益そうなサプリメントだけ選んで服用しています。ビタミン剤ぽこぽこ飲んでたら久方振りに尿が黄色くなっててビビった。そのお陰か、久々に平熱が36℃台にまで戻りました。やったね。

*6 特茶。値段たっか。これも錠剤と同じく無限に貯蔵されている。

*7 MAD文化が狂いそうなくらい好きで、というか狂ったものが好きで、その点で言えば別にたべるんごは特段狂ってはいないんですけど。ネットミームの氾濫という意味ではとても気に入っています。Trumpet Boyとか、Party Parrotも同様に、その唐突さや意味のなさが何より安らぎを与えてくれる。ナンセンスかフィクションか恋愛依存でしか満たせない心になりつつある。

*8 ノーコンテクスト。こないだ見ていたカートゥーンのチャンネルで流れていた「おっはよー!アンクル・グランパ」というアニメで、実写の虎がフラッシュアニメみたいな出来でガウガウ喋っていて爆笑してしまった。昨今Twitterでもしばしば「No context ○○」という海外アカウントを見かけることがある。ナンセンスの文化は、欧米に習うべき部分が多い。無意味、さいこー!!!

*9 全く見なくなった。淫夢や例のアレを毛嫌いしていた自分でも、クッキー☆だけは狂ったように見ていた。音MADが盛んだったことと、素人の不出来を腐すテレビバラエティ(ex.あらびき団)的文脈が気に入っていた。テレビ・バラエティ界で連綿と受け継がれてきたイジリ文化は近年吹き込んだリベラリズムの風により風前の灯火となっているけれど、このまま消滅してしまうのは惜しいので、どうにかこうにか残っていってほしい。

*10 夢見りあむと同時期に出てきた子。ンゴンゴ言う。アイマスは詳しくないけれど、ユーザーの年齢層の高さとネットミームとの距離感が心地いいので、傍から見ている分には結構好きだったりする。

*11 何でこんなのに注釈ついてんの?

*12 これが本当にいいもので、自分の部屋は角部屋の中でもさらに角なので、深夜の音楽や通話を一切躊躇う必要がない。同棲生活の折には、生活音にいやに気を遣う毎日だったので、随分と気楽になった。

*13 4月の受動喫煙防止法以降、冗談じゃなく吸える場所がなくなってしまった。自分がカジュアルな喫煙者でよかったなとつくづく思ったが、ヘビースモーカーからしてみれば地獄の苦しみだろう。ざっと見ている感じ、大阪はまだ吸える方だなと思う。基本的に民度も低いので、その気になれば路上喫煙をしていてもそこまで浮かないという強みがある。そういえば昨日、コンビニ前でシャブキメてるおっさんがしょっぴかれていたのを見た。警察が十数人群がって、レッカー車で車ごと押収していた。受動トリップも摘発対象らしい。つくづく隙のない政策だ。

*14 どうにも肘置きがないと落ち着かないのだが、これが何とも厄介で、肘置き一つで値段の相場がやや上がる。折角選び抜いた座椅子を引っ越すからと言って捨てるのも勿体ないので、実家まで持ってきて部屋全体を座椅子に合わせてレイアウトした。お陰で四方を本棚に囲まれた部屋から、東西を本棚に阻まれた部屋へとランクアップを果たした。

*15 高校一年生くらいまでは、雨に降られるのがこよなく好きだった。傘をかなぐり捨て、同級生のI君に怪訝な目を向けられながら土砂降りの雨の中で高笑いするのが最高に気持ちよかった。キモ過ぎる。今は普通にベタついて不快なだけです。

*16 結局ピースシガーが一番旨い。甘くて旨い。酒も煙草も甘口がいいです。

*17 美意識とQOLを高めていこうと思い、その一環で取り組んでいるんだけれど、こまごまとしてしゃらくさい。研磨剤配合の歯磨き粉で週に一度のクリーニング? 激落ちくんで擦りまくったらダメなの? ダメだよ。給付で入った10万でいっそのことオフィスホワイトニングにでも走ろうかと考えている。しかし脱毛も捨てがたく、しばらく悩む。

*18 うちの母は水商売上がりなこともあって、金銭感覚が破綻している。ドライヤーはダイソンのハイエンドモデルを採用しており、台風に吹かれたかのような強烈な爆風に、虜にならない奴なんていない。そのせいか、ラブホの質をドライヤーの風で測る人間になってしまった。こないだ泊ったとこはMONSTERでした。

*19 敏感肌なもんで、剃毛や後処理には非常に気を遣う。複数工程の洗顔やら入浴後の美容液塗布なども、元カノと同棲しているうちに自然と身体に馴染んだ。これが習慣づいて肌がきれいになった実感は、別段ない。鼻の際の黒ずみは解消したかもしれない。

*20 三時のおやつと言えば、昔幼稚園でお菓子の詰め合わせ袋みたいなのが支給される時間があったんですが、食べ足りなかったのか職員室に行き、頻繁に盗みを働いていた覚えがあります。カスすぎる……。そこから十数年経って、今ではテーブルの上に角砂糖の袋を置いており、糖分が欲しくなった時にひとつつまんでいます。キモすぎる……。

*21 抜群に可愛い。この子のお陰で今何とか生きている。

*22 空き時間を「余暇」だと感じられる時間、めちゃくちゃ幸せですよね。自分にとっての余暇は、快眠ののち早朝に目覚めてからの十数時間においてのみ生まれます。その他(ex.深夜のインターネット、飛行機の中での読書、断続的なニコチンの供給etc...)は全て、無理矢理捻出された休憩時間に当たります。夜型生活には、暇を暇だと感じていられる余裕がありません。それは自律神経と精神衛生を破壊し終えたのち、爆散して死にます。

*23 実はあんま詳しくないです。ハルシオン・ランチ読みたいな。

*24 イデオロギーとユーモアが狭苦しいコマの中でひっきりなしに乱反射する、最高に気持ちのいい漫画。ラブロマンスとコメディとヒューマンドラマをミキサーにかけて出来上がったでろでろの流動食を、シリアスな筆致で映え映えしく盛りつけた風変わりな一作。この絶妙な具合を毎話24分という長尺のアニメーションで再現できるはずもなく、今春の映像化においては鳴かず飛ばずの凡作となりそうな具合。原作はオリジナリティ溢れる文句なしの傑作ですので、機会があれば読んでみてください。

 

 以上、今回記事は補足文でした。

小さな幸せの積み重ね

 ――――特売の寿司を貪りつつ、土曜深夜に配信されるTBSラジオ*1さらば青春の光のTaダ、Baカ、Saワギ*2」「空気階段の踊り場*3」の最新回を聴き、食後には紅茶*4でひと息つく月曜日の昼下がり。体調管理のため日々摂取しているサプリメント*5を忘れずにトクホ*6の緑茶で流し込み、軽く身体を動かしてから、またパソコンの前へと戻ってたべるんご*7MADを聴き漁りながら、世相とは距離を置いたナンセンス*8の奔流へと身を任せる。ニコニコ動画*9を開いたのは久方振りのことで、ムーブメントを築いた辻野あかり*10には頭が上がらない。上がらんご*11。再生回数上位の十数本をチェックし終えたところで、外の雨が強まっていることに気付く。今住んでいる実家はマンションの角部屋*12に当たるのだが、この位置の物件にだけ存在する緊急脱出用のベランダ(半畳ほど)の空間を自分は気に入っており、もっぱら自室から繋がる喫煙所、分煙*13として愛用している。いらなくなった座椅子*14をぼてっと捨て置き、灰皿をその辺に転がしているわけなのだが、こないだ作ったばかりの空間なので、まだ雨に降られたことはなかった。横殴りの雨*15にいいようにされている座椅子を少々不憫に思ったので、間に合っているかどうかは怪しいがブルーシートをかけてやった。ついでに煙草*16でもどうかと思ったが、食後ならいざ知らず紅茶を楽しんだ後にはいささか気分が弾まない。どうせ夜には嫌でも吸うのだから、今くらい控えておこう。むしろ、紅茶やら煙草やらで歯の黄ばみが気になっていたところなので、日課のホワイトニング*17を後でやっておかないと。そのまま流れでお風呂を沸かして、ラジオを聴き流しながらゆっくりと湯浴みに興じたのち、ドライヤー*18で髪を乾かして、スキンケア*19をして、温まった身体でまたのんびりと過ごそう。さて時刻は午後三時半*20。もうじき彼女*21は仕事を終え、連絡をくれる。それまでの残り幾ばくかの余暇*22は、沙村広明*23の「波よ聞いてくれ*24と共に過ごそうと思う。

 

 今日感じた喜びを、目覚めてから今に至るまでを振り返りつつ、微に入り細を穿ち書きつけた。

 

 実家へ帰ってきてからは、こういう細やかな喜びや楽しみを大事にしている。嫌いなものには目をふさぎ、わざわざ自分から懊悩へと飛び込むようなこともなく、インターネットとは適切な距離を置いている。

 

 無論若干の孤独は感じるし、こういったエンターテイメントへと触れた際の所感を誰かと交わすようなこともできてはいない。

 

 なので、放言をこうして取りまとめることで、自らの孤独を慰める読み物として、あるいは将来感慨に耽るための備忘録として価値を生じさせているのだと思う。

 

 こうしていつになくブログが続いているのも、インターネットの表舞台から身を引いた今となっては吐き出すところがそう多くないからだろう。それはある意味で別種の依存とも言えるのかもしれないが、少なくともTwitterに居ついていた時より気分はいいので、気にしないことにしておく。

 

 今日はこれくらいにして、また小さな幸せを積み重ねに戻ろうと思います。

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キュウリンゴ

 ネットミームが好きです。ものによる部分もありますが、まあ大抵は好きです。政治色、ヘイト的傾向の強い昨今のインターネットを眺めていると、あれらの無意味な言葉たちが無性に恋しくなってしまいます。無意味、いいですよね。いいですよね、無意味。今インターネットで最も居心地がいいのは、無意味を羅列する空間です。それはニコ動の音MADであったり、Twitterにおける”ネタツイ”と称される虚言癖であったり、とにもかくにも言語の有意味性のしがらみから距離を置いたものが、とても好きです。

 

 無意味を羅列するというユーモアは、ある種昨今の流行りであるように思います。インフルエンサーで言うところのにゃるら、複素数太郎、ダヴィンチ恐山辺りを観察している人なら、馴染みのある文法なんじゃないでしょうか。これの生まれた起源こそ知りはしませんが、こないだなんと名前が付きました。オタクはすぐ名前つけたがりますね。鋼兵が過去にゆっくり解説で「母性型直流回路」とか言って馬鹿さらしてたのを思い出します。そういえばあれも流行りましたね、「無敵の人」。ひろゆきでしたっけ、言ってたの。失うもののない人間は凶悪犯罪に走りかねない。社会に倫理をつなぎとめるだけの価値がなくなってしまえば終わりだという、犯罪心理の造語ですね。

 

 これ、正確にはずっと以前の社会学において全く同様の主張がなされていて、トラヴィス・ハーシの統制理論がそれに当たります。社会的絆という概念を以てして犯罪のメカニズムを説明したこの理論は、つまるところ無敵の人と意味するところは同じです。

 

 結局、腐るほど増えた人類が雁首揃えてりゃ、いずれは似たような答えが出るんですよね。こういう既成概念が朽ちた頃に人はまた新たな言葉でその気付きをおめかしして、これ見よがしにお披露目するわけですが、堂々巡りに思えてきますね。何歩進んで何歩下がってるんでしょうね。分からん。

 

 そうそう、話戻ります。こんな感じの人間のダメなとこが今回も遺憾なく発揮されてしまいまして、とうとう虚言癖でニヒルな彼彼女ら、そして我々に名前が付きました。

 

 

 このツイートに端を発して、キュウリンゴ系との呼び名がにわかに広まっています。まあ程度は知れているので、広く波及することこそないように思われますが……なんというか、見ていてとても気疲れしたので取り挙げました。

 

 まず前提として、自分はこれに該当します。かつてのTwitterアカウントは晩節こそ赤裸々に、みっともない様をさらしていましたが、それまでは意味を綴ることに付かれた無機質なインターネットオブジェのような心持ちでツイートを重ねていました。

  大体こんな感じです。それもこれも、意味が怖かったので……たまさかインターネットで見つけたこのスタイルを、いつからか愛用するようになり、そのぬるま湯のような居心地の良さからいつしかフォロワーとの会話も目に見えて減っていきました。当然です。何を言っているのかわからないから話しかけようがないと言われました。無意味を全うできている証です。

 

 これがカテゴリ化されるまでに至ったのは、現在の義憤と敵意に満ちたインターネットが少なからず影響しているように思われます。そこかしこを飛び交う”主張”に気疲れはしているものの、それに反駁することもまたインターネットの治安を下げることの一因となってしまう状況下において、インターネット伝統のスルースキルが全方位へと発揮されてしまったがゆえに生まれた形のようにも思われます。不得手は語らない、荒らしは触らないことを胸に秘めてきた我々であるからこそ、口数の多い現在のインターネットに対して口を噤んでしまったのではないでしょうか。故にこそ、このような無意味な文字列の氾濫(キュウリンゴ)が生まれてしまったのではないでしょうか。あ、エビデンスもクソもない雑記なので真に受けないでくださいね。所感ですので。

 

 少なくとも、このスタイルのある種担い手とも言えるにゃるらさんは日々虚言を繰り返す中で、一切の諍いや争いのない”Twitter2”を夢想し続けているので、キュウリンゴは我々の気疲れから生まれた逃避行動というのは、一定の理があるんじゃないでしょうか。

 

 まあ、そんなこんなでやっとの思いでの逃避行動にさえこうしてレッテルを貼られたことに、らしくもなく不愉快になってしまったので、書きました。

 

 レッテルの話は以上です。次はユーモアの話です。

 

 嘘です。書くの疲れました。書きたい内容半分しかまとまってませんが、また機会があれば書きます。

 

 キュウリンゴみたいなのも、また既成概念があるんですかね。ニヒリズムと括ってしまうのも、イマイチ収まりが悪いです。なんかいいのあったら教えてください。

コロナの攻略法

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、実はあらかじめ肺をニコチンで満たしておけば、ウィルスの入る隙間がなくなって無敵らしいです。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、うがいを87時間連続で敢行すればウィルスとの調和が叶うらしいです。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、もともと生なんてものに執着しているからいけないんだそうです。死ねばモウマンタイ。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、裏返そうが表立とうが未知のウィルスには太刀打ちできないので皆もれなくくたばってしまいます。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、手洗いうがいをきちんとしましょうね。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、ヴィレヴァンに置いてる漫画を楽しめなくなった時に一周回ってどこに辿り着くかで、血液型って決まるそうなんです。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、そういえば王将の社長って昔暗殺されてましたよね。どうせ殺すのなら生レバーを違法へと追い込んだアイツを殺せ。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、雑踏の中に紛れ込むような濃厚接触は非常に危険を伴うので、ここはいっそのこと公衆の面前で集団乱交と洒落込んで超濃厚接触をしていきましょう。ウィルスも性に奔放なら人類はそれまでですが。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、今ジャンププラスでONE PIECENARUTOBLEACHが期間限定で無料公開しています。この機会にゼッテー読んでくれ。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、いつものようにインターネットがコロナを擬人化して性的消費へと向かうことで、すべての人民は躁転し、何事も丸く収まります。

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、コロロロロ コロロロロロロ コロロロナ

 

 これは知る人ぞ知るマル秘情報で、まだ世間には露呈していないいわばコロナへの裏技的な対処法なのですが、(何か好きな裏技を書き込んでください)

 

 

 

 

 

 

追伸

 

少年漫画強化週間

 春休みにかこつけて、ジャンププラスのアプリ内にて往年の名作少年漫画が無料公開されています。いい機会だと思ったので、「ONE PIECE」「NARUTO」「BLEACH」という前時代のジャンプを築いた三大漫画を通読して、色々と思うところがあったので書いてみます。まあほとんどBLEACHの感想なんですけど。

 

 まずONE PIECE。今回読み返したのはウィスキーピーク~エニエスロビーと、ファンの間でも評価の高い二大シリーズ”アラバスタ”と”エニエスロビー”を含んだ13~45巻部分。ここから個人的に若干ダレてくるので、久々に読み返すにはちょうどいい分量でした。いや、とにもかくにも過去編がいい。島にまつわるヒューマンドラマに対するルフィのアンサーが、ことごとく最高の演出で胸打たれます。島上陸→土着文化・因縁との衝突→大団円のお決まりの流れが、ひとつのまとまったショートムービーを見ているようでとても歯切れがよく、すらすらと読めてしまう。ONE PIECEは週間連載ではなく、うんと貯めてから一気読みしてこその漫画だなと感じました。幼いころはつまらなく感じていた空島も、今読むと演出が最高すぎる。敵幹部ポジションの神官がめちゃくちゃパッとしない上、エネルとルフィの戦いはほとんどワンサイドゲームという作中でも非常に珍しい構成の上に成り立っている本シリーズであれだけ胸が熱くなれるのは、ひとえに演出の妙がなせる業だと思います。

 

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 ここ。マジで、ここ。もうこの終わり方だけで100点。最高。

 

 

  漫画を読むにあたって自分の中における地雷表現がありまして、「ギャグ表現が著しく物語の進行・情緒を損なう」というものがあります。具体的には高津カリノの漫画のことで、その場限りで済ませばいいような与太話めいたギャグ表現を何故か人物設定にまで落とし込んでいる様が見ていて耐え難いです。時として作中のリアリティラインやフィクションとしての没入感を大きく損なわせることもあるギャグ表現ですが、ONE PIECEのギャグによって左右されるのは精々小情況程度のもので、大勢にはさしたる影響を及ぼさないところに好感が持てるので、安心して読むことができます。そもそもにおいてフィクションを全て理詰めで考えることほど愚かなことはなく、「いや、常識的に考えておかしいだろ」「ここはこうしとけよ」との言は本来、その作品世界に没頭できなかったあなたに責があるのであり、自分はその場合において口を噤むべきであると考えています。穴のない虚構など存在せず、その穴を看過してもなんら違和感を覚えないライブ感のようなものが、漫画を読むにあたって最も大事なものなのではないでしょうか。熱が冷めた後から振り返ってウダウダと分析するのは、肯定する場合においては結構ですが、否定に走る場合においてはいささか不毛に思われます。

 

 と、ここまで書いておいてなんですが、やっぱり自分はそんなこと毛ほども思っていません。言語に振り回されているのを感じる。愚かだ。

 

 前述したようにライブ感は大事ですが、冷めた頭でこき下ろすことも大事です。二足の草鞋でいきましょう。

 

 結局何が言いたいのかというと、身も蓋もない話、面白ければ全てが許されるわけで、短所が気にならないくらいの長所で殴ってやれば読者は黙ります。

 

 早い話がこれです。

 

趣味のブログ: 「告白の時アニメのセリフパクったら振られてワロタ」の ...

 

 まあ、良いとこ沢山言うの苦手なんですけどね。卑屈なオタクなので……。

 

 

 

 

 次にNARUTOです。嫌い。つまらん。肌に合わん。終わり。

 

 

 

 

 さてようやく本題に入れます。BLEACHです。本作の醍醐味ともいえるルキア救出から破面編、藍染との決着まで、無料公開分の48巻まで全て読みました。

 

 でもここで書くの疲れた。続きは明日。それか夜。おやすみ。